今期スキーオフトレシーズン最後のトレーニングサポートは、昨日の京都府スキー連盟・トレーニング講習会にも参加していた福知山成美高校スキー部のチームトレーニングサポートでした。そして兵庫県と和歌山県からトレーニングを体験しに、小学生と中学生選手が参加してくれました。
今回のサポートでは、スキー部監督・吉田先生より「ヒップヒンジ動作について深掘りしレクチャーしてほしい」と事前にリクエストがありましたので、午前中はヒップヒンジムーブメントをメインにトレーニングしてもらいました。
10月に都立駒沢公園で開催したSKIオフトレWorkshopでもヒップヒンジ動作をテーマにしたオフトレを行っていますが、ヒップヒンジ動作に関する機能的可動、スキー滑走動作における役割やターンフェイズの誤解が多く見受けられるので、最初は理論的解説からスタート。
ヒップヒンジは機能的動作の1つであり、単に殿筋を収縮させ股関節屈曲筋を緩める、ということではありません。機能的動作というのは「筋収縮+関節可動+調和=機能的動作」で、ヒップヒンジ動作を洗練させるためには関節の連鎖性を考慮したトレーニングがカギとなります。
その連鎖性を向上させる上で必要なのは胸郭と骨盤の連携および安定性が非常に重要となります。
胸郭が引き上がれば、連鎖して骨盤の前傾がより大きくなり、胸郭が下がれば骨盤の前傾角が浅くなります。骨盤の前傾角は股関節の機能性に大きく関係してくるので、体幹部のコントロールはヒップヒンジ動作にも影響します。
これらのトレーニング前とトレーニング後では、明らかにターン動作におけるヒップヒンジムーブメントの精度が高まっていることが確認できました。
後半は斜面に対する適応ポジションのトレーニングを実施しました。外傾姿勢や外向姿勢などの基本ポジションは、雪上でないとトレーニングできない、という特殊な動作ではありません。
特に、左右の動作の差異修正は陸上の方がリアルタイムでフィードバック出来ますし、細部までチェックできるので、選手達も修正しやすいと思います。
トレーニング後半は、いい感じで左右差も調整出来て、斜面ポジションも安定してきました。
このままさらにトレーニングを継続して、シーズンに向けて仕上げていって欲しいと思います。
選手の皆さん、吉田先生、今年もありがとうございました!
頑張ってください!
S-CHALLENGE Training Program Works
代表/フィジカルトレーナー
飯島庸一
S-CHALLENGE Training Program Works 代表/フィジカルトレーナー
ファンクショナルトレーニングと筋力トレーニングを統合したトレーニングメソッドで、アスリートやスポーツ大好きな社会人クライアントの動作と機能を高めるサポートを展開。日本スポーツ協会 公認アスレチックトレーナー(JSPO-AT)、全米スポーツ医学アカデミー 公認コレクティブエクササイズスペシャリスト(NASM-CES)