スキーが上手くなるためには、色々な要素のトレーニングが必要です。今回のスキーオフトレワークショップでは、最近海外で特に重視されてきている「動作の変動性(Movement Variability)」にフォーカスしたオフトレをおこないました。
「動作の変動性」とは、運動の実行において同じ動作を繰り返す際に生じる微小な変化のことを指します。動作の変動性が少ないほど、スポーツパフォーマンスに良い影響を与えます。一方で、変動性が高い場合は怪我のリスクが高まる可能性があるとも言われています。
動作の変動性を適切にコントロールすることで、滑走パフォーマンスの向上や怪我のリスクを軽減することができます。
今回のスキーオフトレワークショップで行った「動作の変動性トレーニング」は、動作の再現性の精度を高めてスキーパフォーマンスを安定させることを狙ったトレーニングです。
具体的には次の4つがトレーニングターゲットになります。
可動性を高める(モビリティ):関節の可動性を高めることで、動作の変動性を減らすことができる
体幹を安定させる(コアスタビリティ):コアを強化することで、運動変動性を減らすことができる
身体の感覚や位置感覚を高める(プロプリオセプション):身体の感覚や位置感覚を高めることで、身体の動きを正確にコントロールすることができ、スポーツのパフォーマンス向上や怪我の予防につながる
ランディング動作を安定させる(パワートレーニング):筋力を高めることで、運動変動性を減らすことができる
怪我のリスクを少しでも減らすトレーニングは社会人スキーヤーにとって必須です。「動作の変動性トレーニング」は単純な動作のトレーニングでなく、複数の要素を組み合わせた動作的にも機能的にもフィットネス的にも関係するトレーニングとなります。
即効性のあるトレーニング要素ではないので、今回参加者の皆さんにはトレーニングで意識すべきポイントを理解してもらうことを今回のターゲットとしました。
日々のトレーニングの中でその注意ポイントを確認しながら、継続的にトレーニングしていくことで動作の安定性を実感出来るようになるはずです。
今年の秋季にも同じ内容でスキーオフトレワークショップを開催予定です。計測が難しい要素なので、継続して参加されるとご自身でオフトレの成果が実感出来ると思います。
今回のトレーニングテーマに多くの皆さんに興味持っていただき、いつも以上の参加人数となりました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
S-CHALLENGE Training Program Works
代表/フィジカルトレーナー
飯島庸一
※次回以降の「SKIオフトレWorkshop」のスケジュールはこちら
https://www.s-challenge.com/workshop/
S-CHALLENGE Training Program Works 代表/フィジカルトレーナー
ファンクショナルトレーニングと筋力トレーニングを統合したトレーニングメソッドで、アスリートやスポーツ大好きな社会人クライアントの動作と機能を高めるサポートを展開。日本スポーツ協会 公認アスレチックトレーナー(JSPO-AT)、全米スポーツ医学アカデミー 公認コレクティブエクササイズスペシャリスト(NASM-CES)