2023年度・前期オフシーズンのトレーニングサポートも今日を入れて残り2回。今日の前半はトレーニングセンターにてこれからトレーニング頻度を増やしていくランドマイントレーニングのエクササイズバリエーションとそれぞれのフォームチェック、発展的エクササイズをおこないました。
通常のフリーウエイトトレーニングは、回旋動作を伴うエクササイズバリエーションが少なめです。スキーの滑走動作には回旋軸のコントロールや回旋動作を伴った複合的な動作が求められます。
ランドマイントレーニングは左右対象の動作のバリエーションもありますが、回旋動作を伴ったエクササイズバリエーションが沢山あり、またアシンメントリー(左右非対称)な動作も多くあるので、スキーヤーの専門的なトレーニングとしては非常に有用です。
例えば、デッドリフトのようなエクササイズだと、脊柱起立筋は左右対象に収縮します。スキーの滑走動作では、ダウンヒルやスーパーGのような高速系種目だと左右対称動作のトレーニング効果が大きくなり、GSやスラロームなど細かいターン弧では左右非対称性収縮が中心となります。ランドマイントレーニングは左右非対称動作が多いので、技術系種目のパフォーマンス向上に非常に重要なトレーニングとなります。
ただ、ランドマイントレーニングで注意すべきは左右差のチェックがやりにくいこと。左右対象のエクササイズでは、鏡を見ながら左右差をチェックして修正しながらトレーニングすることができますが、ランドマイントレーニングは左右非対称のエクササイズなので、収縮する筋肉の使い方、収縮のタイミング、軸線の置き方、骨盤の向き、連動する関節の使い方など動作のポイントを意識しながらトレーニングする必要があります。今回はなるべく細かくアドバイスしながらトレーニングしてもらいました。
後半はバランスボールを使ったトレーニングを実施。少し難易度の高く、また強度も高めのエクササイズをいくつか紹介しトレーニングしてもらいました。
複合的かつ、難易度の高いエクササイズになると、ココアの使い方が非常に重要となります。特に腹斜筋や多裂筋、腰方形筋など、深部にある姿勢を保持する筋群(ローカル筋)が非常に重要となります。
体幹深部の筋群をいかにうまくコントロールしながら、バランスを保持するのか、意識してトレーニングしてもらいました。
前期のサポートは来週土曜日でラスト。しっかりフィジカルパフォーマンスを高めて、各自故郷でビルドアップ&パフォーマンスアップに努めてもらいたいと思います。
S-CHALLENGE Training Program Works
代表/フィジカルトレーナー
飯島庸一
S-CHALLENGE Training Program Works 代表/フィジカルトレーナー
ファンクショナルトレーニングと筋力トレーニングを統合したトレーニングメソッドで、アスリートやスポーツ大好きな社会人クライアントの動作と機能を高めるサポートを展開。日本スポーツ協会 公認アスレチックトレーナー(JSPO-AT)、全米スポーツ医学アカデミー 公認コレクティブエクササイズスペシャリスト(NASM-CES)