「プログラムサポート・チーム」サービスを通じて、トレーニング&コンディショニングサポートしている新潟県・関根学園高校スキー部の選手たちに、新しいウォームアッププロトコルのフィードバックにいってきました。
充実したオフトレをしてきても、フィジカルを適切にアウトプットできる状態でなければ結果につながりません。雪上の滑走パフォーマンスにつながるように、自分の身体を最適化していくことがシーズン中は、重要なコンディショントレーニングの狙いになってきます。
「宿を出る前にすべきウォームアップ」「スキー場でリフト乗る前にするべきウォームアップ」「滑る前にすべきウォームアップ」はそれぞれの狙いも実施する内容もかなり異なります。
狙い(目的)が異なるということは、やらなければならないウォームアップエクササイズも当然異なるはずです。しかしながら、私がレース会場などで観察している範囲においては、同じストレッチやエクササイズを繰り返している選手が多いと感じています。
今シーズン、北海道・阿寒湖畔で開催されたFISレース国内初戦では、7時間半スタートに立ち続けて全出場選手のウォームアップを観察しました。レース終わるまでスタートエリアから1度も下っていないので、全選手のウォームアップを観察できました。
多くの選手が、股関節の屈曲・伸展動作、膝関節の屈曲・伸展動作、体回旋+屈曲動作はやっていました。しかし、スキーの滑走動作に最も重要な股関節の内外転動作や回旋動作が含まれていないアップをしている選手が多かった。また動作の連動性を高めるために不可欠な、複合的な動作を取り入れている選手が非常に少ないと感じました。
後傾姿勢にならないようにするために必要なエクササイズと内倒を抑制するために必要なエクササイズは異なります。ウォームアップエクササイズにも色々な狙いが加味されていないと、雪上パフォーマンスに還元できません。
今回の雪上サポートでは宿で事前にシーン別におこなうべきウォームアップエクササイズを確認・練習し、さらに雪上でゲート練習前に実際におこなっているウォームアップ動作のチェックを個別におこないました。
スキーヤーにとって滑るトレーニングは最も重要です。同時にカラダが適切に動けないと最良のパフォーマンスを発揮できないことを、横山監督は理解されていて、貴重な雪上トレーニングの時間枠を、ウォームアッププロトコルの落とし込みのために時間を割いていただきました。
必ずチームパフォーマンスのレベルアップに繋がると信じております。
貴重な時間をいただき、横山監督・選手の皆さん、ありがとうございました!
関根学園高校スキー部
https://www.sekinegakuen.com/club/detail.php?id=3
S-CHALLENGE Training Program Works
代表/フィジカルトレーナー
飯島庸一
S-CHALLENGE Training Program Works 代表/フィジカルトレーナー
ファンクショナルトレーニングと筋力トレーニングを統合したトレーニングメソッドで、アスリートやスポーツ大好きな社会人クライアントの動作と機能を高めるサポートを展開。日本スポーツ協会 公認アスレチックトレーナー(JSPO-AT)、全米スポーツ医学アカデミー 公認コレクティブエクササイズスペシャリスト(NASM-CES)