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COLUMN  飯島庸一の「思惟私考」

COLUMN: #0005 シーズン中のコンディショントレーニングはどのくらいやれば良いのか?

2017年01月11日

 

シーズン中のコンディショントレーニングについて、良く相談を受けます。少し前なら、「高強度で、量は控えめ」とアドバイスしていました。実際、そういう取り組みをしている選手が多いと思います。
 
しかし、選手達を見ていると、強度だけではなく最低限のトレーニング量を確保出来ていない選手達が多い。オフシーズンの「体力貯金」なんて存在しません。
 
スキーはシーズンスポーツですが、実は日本国内だけでも11月〜7月まで滑ることが出来て、半年以上滑る期間があります。シーズンが長ければ長いほど体力レベルの低下量も大きくなります。
 
ベストコンディションでシーズン最後まで過ごすためには、長いシーズンを想定して、シーズン中のトレーング戦略を見直す必要があります。過剰な疲労の蓄積を抑えることはもちろん大切ですが、疲労を恐れてトレーニング量を減らし過ぎてしまうとフィットネスがドンドン低下していきます。
 
すると、シーズン後半に一番重要なレースや大会の時期に、体力レベルが一番低い状態となります。「シーズンに入ったら滑走量が増えるから、体力を維持するには沢山滑ればいい」と考えている人もいますが、そんなことは絶対にありえません。
 
レベルの高い選手ほど、滑ることで得られるフィジカル要素は少なくなりますし、トップ選手ほどオフシーズンが短いので、オフシーズンで得られるトレーニング効果は非常に限定的です。
 
また、短いオフシーズンで養成した体力は、トレーニングをやめれば短期間で失われてしまいます。
 
量的負荷は多少減らしても、「シーズンのトレーニング継続」、これがスキーヤーのコンディショニングの基本原則です。
 
レースや大会になればスケジュールの都合上、勝手にコントレする時間は無くなるので、反対に練習の日は意図的にトレーニング量を増やすくらいのつもりでいないと、駄目です。
 
過去、多くの選手サポートをしてきた経験から言えることは、怪我をするときは、ほぼ調子が良い時です。調子が良いということは、ターンスピードが今までよりも速く、そして膝や腰にかかる負担が増してしまう、ということです。
 
技術レベルが上がり、体力レベルが下がる。体力レベルよりも技術レベルが上回った時に、怪我するリスクが一気に跳ね上がります。
 
私がプログラムサポートしているクライアントさんには「フィジカル維持」とは伝えていますが、組んでいるプログラムには、大会の有無に応じて「強化」を目指す内容にして強弱をつけます。
 
トレーナーのお世話になっていない方は、「シーズン中も体力レベルアップ」を目指すくらい、しっかり行っていくべきです。
 

 


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